IT業界の基礎知識についてまとめました!

2021年1月29日

昨日ご紹介した「ITの仕事についたら「最低限」知っておきたい最新の常識」で本の紹介だけでは書ききれなかったポイントを今回のブログでまとめています!本の内容を詳しく知りたい方、IT業界の基礎を10分程度でサラッと読んでおきたい方は是非こちらを読んでみて下さい。前半は基礎編、後半はトレンド編に分けています。(いつもの投稿よりも長めです。)

もし業界経験者の方で、内容に不備などがありましたらご指摘頂けると幸いです。

基礎編、ポイントまとめ

1.業界基礎知識編

  • 供給側をITベンダー、クライアント側をユーザー企業と呼ぶことが多い。
  • IT業界には主に受託開発系(富士通、日立)と自社開発系(Google、Amazon)があり、自社開発系のほうが利益率が高い傾向(20~30%)にある。受託開発系は3~10%
  • 基幹システムには、財務情報に基づき情報を管理、最適配分に活用するERPと、生産予測情報に基づき計画生産を効率化し、取引先とも情報を共有するSCMに二分される。
  • 業務支援系としてはSFAやグループウェアなどが分類される。
  • 業界の市場規模としては2018年度で24.1兆円。富士通が1.8兆円と国内トップだが、世界1位のAmazon22.8兆円と比較すると大きく差が開いている。これは自社開発の同じ製品をグローバル規模で大きく展開していることがひとつの要因。
  • 日本では75%がITベンダーに従事しているのに対し、アメリカでは72%がユーザー企業側でIT人材が活躍している。
  • システムは1:インフラ⇒2:ハードウェア⇒3:基本ソフト⇒4:ミドルウェア⇒5:アプリ(ソフトウェア)の5層に分かれている。1~3までをクラウドで提供するサービスがIaaS(アイアース)、1~4がPaaS(パース)、5まで全てするサービスをSaaS(サース)という。
  • システム導入までには、1:提案(RFP)⇒2:要件定義⇒3:設計⇒4:開発・テスト⇒5:導入⇒6:運用管理という工程を辿る。2~3は売上低いがリスクも低く高利益。3~5までが売上高いが高リスク、低利益、5~6はその中間。バランスを取りながら利益と売上を確保していく。
  • 各フェーズ毎に、様々な協力会社が入って分担してプロジェクトを進めていく。
  • 受託型開発ではゼネコンと同様、下請多重構造が問題になっており、三次請け、四次請けとなるごとに給与や利益が削られていく。
  • システム納品時にはマニュアルも納品書と一緒につけるが、ここをIT素人でも分かりやすく整備出来るかによってその後の安定運用に大きく関わってくる。得てして専門家が作るマニュアルは素人には分かりづらかったり、必要な情報が抜けているなどのトラブルも発生している。受け入れテストを複数回行った上で検収印をユーザー企業からもらえれば無事納品!

2.営業基礎知識編

  • プロジェクト遂行にあたってはQCD(品質、予算、期間)の管理が重要になってくる。
  • 情報システム部門はITベンダーと実務者の橋渡しを行うが、各部門でシステム導入の目的が一致していないことも多い。そこでベンダーの営業が矛盾点を整理し、最適な妥協点と解決策を提案する事になる。
  • 元請けであるSIerは請負契約。その後の工程を担当する協力会社はSIerと準委任契約(人工×単価×期間)を締結する事が主。
  • プロジェクトにはベンダー側には「PM、SE、PG、運用保守、営業、マーケ、インフラエンジ、ITコンサル、デザイナー」、ユーザー企業には「CIO、CDO、情シス管理職、情シス担当者、実務者(システムを現場で触る人)」など多くのプレイヤーが参加する。これらを上手く動かして情報をまとめて行くことが求められる。
  • まずユーザー企業からRFPが出されたらSEと一緒にヒアリングをし、提案書を作成する。その後業者が決定し、修正案を再度提出し、契約に至る。
  • ユーザー企業のIT予算の相場はその企業の売上の1%程度。100億の売上がある企業なら1億円はシステムのために予算を確保している事になる。もちろん業界によってばらつきはある。
  • 運用管理が占めるユーザー企業のIT予算比率は約7割。新規案件はかなり少なく、ほとんどが運用保守やリプレイス案件になっている。運用管理を効率化するためにBPOやクラウド、仮想化などのコスト削減の提案が必要になる。
  • 経営戦略を実現するためにIT戦略があり、ベンダーはその実現に向けた戦略策定、具体的に必要となる技術や上手く運用していく提案、実際に上手く回っているかサポートし、改善していくことなどが求められる。
  • ITコンサルは決まった戦略に対して具体的な実行施策について提案する人。戦略コンサルはそもそものIT戦略を決める人。当然戦略コンサルのほうがハードルは高く、コンサルファームはこのあたりに強い。
  • システム導入の費用対効果としてROIが重要視されている。ROI=利益÷投資。これが1年でも早く100%になれば投資が回収出来て良いシステム導入だったという事になる。5年で100%よりも3年で100%を超えるほうが早く回収出来てその後の利益も多く受け取れる事になる。
  • IT投資には「運用、成長、変革」とそれぞれのフェーズ毎に目的やKPIも異なってくる。投資額はシステム構築費や運用費に置き換えられる事が多い。
  • 利益は、どれだけコストが削減出来たか、そのシステムを入れる事でどれだけビジネス拡大に繋がったかなどが指標となる。
  • 見積をいくらで出すかによって、赤字か黒字か決まるため、非常に重要。ユーザー企業側のニーズにより、途中で仕様変更などが入る事で想定以上の原価が発生することもあり、それを予防するために複数回に分けての契約締結が経産省からも推奨されている。
  • 見積自体も要件定義、基本設計までと、その後詳細設計以降の2回に分けて出す事が多い。
  • 見積には「類推型、積算型、システムに求められる機能を数えてそれぞれに係数をかける方法」があり、大手各社は独自の見積ノウハウを持っている。
  • 営業のキャリアステップとしては主に4つ。「セールスマネージャー、業務知識を活かすコンサルティングセールス、IT専門知識を活かすセールスエンジニア、情報発信で自らの価値を高めるメディア利用型セールス」
  • ITSSというもので必要な実務能力が体系的に整理されている。

3.開発系基礎知識編

  • システムを構成する5個について、1インフラ設備:データセンター、ネットワークなど、2ハードウェア:PCサーバやストレージ装置など実際に触れるもの、3基本ソフト:OSなど、4ミドルウェア:データベースサーバなど、5アプリケーション(ソフトウェア):業務アプリやパッケージソフトを指す。
  • サーバーマシンはハードウェア、サーバーはハードウェアの中で動くソフトウェアのこと。
  • プログラミング言語で書かれたものがコンピュータの中で機械語に翻訳されて、実行されている。言語でそのまま動いている訳ではない。
  • ネットワークの運用ルールを決めているのがプロトコル。httpsなどが有名。httpsは情報のやり取りが暗号化されているもの。httpはされていない。ほとんどのサイトが現在はhttpsになっている。
  • データベースの操作はSQL言語でコーディングされる事が主流。
  • ソフトウェアの開発方法には主に3つ。1ウォーターフォール型:最初に決めたとおりに作る。2スパイラル型:細かく工程を区切って結合していく。3アジャイル型:基礎をまず作り、短い開発期間で区切りながらシステムを成長させていく。
  • プログラムのテストには単体テストと、単体テストをクリアしたものを結合してテストする結合テストの2つで構成される。
  • CMMIというIT版のISOがあり、5段階評価に分かれており、その企業の品質保証の資料になっている。
  • 要件定義「何をシステム化するか」⇒基本設計「どうやってソフトが動くか」⇒詳細設計「基本で定めたものを具体的にどうやって実現するか」の流れで設計を組み立て、開発につなげていく。
  • 業務は時代の流れでどんどん変化する。それに対応するためにはシステムも定期的にリプレイスしていく必要がある。リプレイス方法は主に3つ。1スクラッチ開発:ゼロから作り直す、2今のシステムを流用する、3パッケージ開発:パッケージソフトを入れる。
  • 最近のシステム開発案件はほとんどがこのリプレイス案件になっている。

トレンド編、ポイントまとめ

  • ITの進歩により、無人店舗、無人運転、スマートロック、遠隔診療などが可能になっていく。
  • DXとは、ITを使ってビジネス、組織・業務のあり方、生活や働き方を変革することと定義される。
  • 2025年の崖といって、既存システムがレガシーとなりこのまま2025年まで放置すると、最新技術に追いつけなくなってしまう。その結果レガシー技術をサポートする事に人的リソースも割かれてしまい、本来投資すべき先端技術に従事できる人材がいなくなってしまうという問題がある。
  • クラウドはユーザー企業にとってはコスト削減、効率化に繋がる一方、ITベンダーも同様の恩恵もあるが売上額がシュリンクする原因にもなる。顧客にとって最適な提案が何なのか、営業の提案に求められるスキルも高くなっている。
  • アジャイル開発はお客様と一緒に良いものを作り上げていこうという趣旨の思想、宣言がされている。
  • ITコンサルの領域は年3.9%の高成長市場。コンサルファームがERP分野での強みを生かしてどんどん強化してきており、従来のITベンダーもコンサル部門を設立したり買収したりなどでどんどん参入するようになってきている。
  • つまりただ製品を売るのではなく、ITを通してどのような新たな価値を創造出来るかを提案出来るかどうかがベンダーの価値に直結していく。
  • リーンスタートアップとは、小さく開発したものをすぐに市場でテストして、成功の可否を見極め、改善していくやり方でスタートアップに多い。
  • オープンソースを活用した開発は世界中から様々な事例が共有されており、それをもとにバグも修正されていくので効率的に活用すれば大きな力になるが、その分使いこなすには一定のスキルや知識が必要となる。
  • 仮想化とは、ITの物理リソースの抽象化を指す。100の容量を持つストレージを仮想化によって20、30、50の3つあるようにしたり、3つのストレージをひとつにまとめたり出来るような技術。自宅のPCであたかも会社PCのデスクトップ画面を開いて操作しているように見せる技術もこれに当てはまる。これにより柔軟なトラブル対応、コスト削減、効率化などに活用されている。
  • AIの育成には人間がヒント(特徴)を与える機械学習と、そうでない深層学習(ディープラーニング)に分けられる。深層学習は学習プロセスがブラックボックス化しやすいという課題がある。
  • RPAやKintoneのようなノンプラグラミング技術も流行している、
  • 産業用ロボットの活用も盛り上がりを見せている。
  • ブロックチェーンは第三者機関を介さずに、ユーザー同士が記録をチェーンで繋がり保存する技術。
  • IoTシステムには、1データを送る:センサーデバイス、2データを受け取る:デバイスネットワーク、3データを貯める:IoTシステムサーバ、4データを分析する:IoTシステムアプリケーションの4段階に分けられる。
  • 今後はIoTやAI、ビッグデータなどの先端技術を活用出来る人材のニーズは増え続けるが既存システムなどの人材ニーズは減っていく。

以上、かなりてんこ盛りの内容になってしまいました(汗)全てが初めて見聞きする単語ばかりでしたが、習うより慣れろ。基礎知識は忘れないうようにしつつも、実践で更に理解を深めて将来はもっと分かりやすく初心者の方々向けに解説ブログを投稿出来るように成長していきます!

自分の解釈も一部入っていますので、より正確に内容を理解されたい方、確認されたい方は実際に書籍を手にとってご確認下さい。最後まで読んで頂きありがとうございました♪

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